本橋幸夫&平田智義【留学・就活・グローバル人材について】

■有限会社あうとりがー 本橋幸夫
米国 CCE,Inc. 認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
国家資格 2級 キャリア・コンサルティング技能士
総合旅行業務取扱管理者
https://ryugaku-career.com/

■株式会社アフィニティ 平田 智義
アメリカで経営学、教育学を学ぶ。ブリティッシュカウンシル認定上級カウンセラーおよび国家資格キャリアカウンセラー資格を有し、これまでに6000名以上のカウンセリングを行った熱血カウンセラー。
https://affinity-japan.com

本橋さんは長年、留学の支援をされたあとキャリアの支援ということで両方の側面からご活躍されてきましたが、今はどのような思いで活動されていらっしゃいますか。

私は普段、日本から海外留学をされる方を専門にキャリア教育や就職支援をしています。具体的には留学前〜留学中〜帰国後、このトータルな期間にわたって、その方の留学が帰国後のキャリアに活きるようにアドバイスをしています。

就職支援をするにあたって、私も実際に留学業界で10年以上活動をしているんですが、留学経験がなかなか日本の企業に評価されにくいというのを日々実感していますが、そのあたりはいかがでしょうか。

私自身が普段留学生の就職支援をして感じているのは、せっかく自分自身がいい留学をしているのにも関わらず、具体的にどういった力を身につけたとか、企業でどう活かせるかを自覚しないで戻ってきてしまうことが多いということです。
留学生活での成長の振り返りができないまま面接をしてしまうと、面接官から突っ込まれたときに、自信がないまま答えてしまい、面接官からすると「なんだ、遊びに行っただけか」と見られてしまうということが多いです。

なるほど。誤解をされてしまうというか。

実際は、留学から帰ってこられた方々にヒアリングをしていくと、結構力を身につけているんです。そこで、留学生活の振り返りを一緒にしながら、「じゃあこういう力は企業に活かせるけど、どうだろう」という話をして、留学生が「なるほど、これは自分の成長と言えるんですね!」と認識できたらいいですね。

留学の経験を活かすということになると、ひとつ分かりやすいものとしては語学力で、帰国後にTOEFLやIELTSを取得するというのが客観的な指標ということではわかりやすいと思うんですが、それ以外のところでは、グローバル企業もしくは日本の企業は、どのような能力を留学生に求めているとお考えでしょうか。

そうですね、実際に2069社の企業からとったアンケートがありまして、留学した人に求めている力で一番多かったのが主体性、積極性なんです。二番目は幅広い視野、そしてコミュニケーション能力。それからもちろん、語学力。あと、非常にアプローチしやすい部分でもあるんですけど、ストレス耐性ですね。「私はそういった力を身につけている」ということをアピールするのが非常に良いです。

ストレス耐性は問題解決能力などにもつながってくるのでしょうか。

そうですね、企業の採用担当者とヒアリングしてわかったことで二つの側面がありまして、一つ目は「この方はストレスに対してどういうような対処ができるのか」を見たいんですね。二つ目は「どういうふうにトラブルを解決できるのか」を聞くケースが多いです。
留学生を採用するイベントに参加した学生さんにどんな質問が多かったかと聞くと、やはり「留学中何が一番大変でしたか?」と質問されることがとても多いと皆さん言ってましたね。採用担当者はその部分を聞くことで、トラブルがあったときにどういうふうに対処して結果を出せる人なのか、自分の会社にどう活かしてくれるのかという、紐付いた質問をされます。